腹痛や便秘・下痢の原因 過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群とは

「過敏性腸症候群」とは、ポリープや炎症などの疾患が発生していないにもかかわらず、腹痛を伴う下痢または便秘が慢性的におこる病気です。特徴として排便を行うことで痛みが軽減する傾向があります。代表的な原因としては、日常生活の中のストレスによって自律神経のバランスが崩れ、腸が行っている蠕動動運動(ぜんどううんどう)に支障をきたすことから起こります。

近年、患者数に急激な拡大がみられており、便秘が定期的に続いたり、緊張感によってお腹がゆるくなったりする、などの自覚症状がある人の多くは、この過敏性腸症候群にかかっている可能性があるとも考えられています。

日常生活で考えられる原因

緊張や不安に起因する精神的ストレス

生活の中で強い不安を感じたとき、仕事や人間関係などで激しく緊張したときなどに、腹痛を感じたり、トイレに行きたくなったりすることは珍しいことではありません。しかし数ヶ月を単位としてしばしばそのような状態になるという方は、過敏性腸症候群にかかっているかもしれません。

脳の働きと腸の動きは深く関連しており、脳がストレスを強く感じている時に、腸の蠕動動運動(ぜんどううんどう)に支障をきたし、下痢や便秘などの症状を起こすことがあります。

過労および睡眠不足などの身体的なストレス

仕事などで頻繁に疲労を感じていたり、睡眠が不十分な状態が続いたり、食事が不規則になったりすると、身体的なストレスから、腸の蠕動動運動(ぜんどううんどう)がうまく行われなくなることがあります。

蠕動動運動が過剰になりすぎると下痢を起こしやすくなりますし、ぜん動運動が不足してくると便秘を感じるようになります。

過敏性腸症候群の症状

腹痛をともなう下痢や便秘

この病気には、3つのタイプがあり、以下のように分けられます
1・下痢型
2・便秘型
3・交替型

下痢型は1日に3回以上の水状の排便が、急激な便意と腹痛を伴いながら繰り返されます。

便秘型は排便の回数が週に3回以下に減ります。排便の際には腹痛を伴うことがほとんどで、強くいきまないと排便ができないケースが多いのが特徴です。便の形状はウサギの糞のようなころころとしたものになり、排便後も体内に便が残っているような不快感があります。

交替型は上記のような下痢と便秘が数日周期で交替にみられます。

上記のような症状が合った場合は、診断を確定させるために検査を行います。似たような疾患には大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎、憩室、クローン病などが考えられます。触診では腹部に腫瘍や圧痛がないか確認します。50歳以上の方、発熱を伴う方、3キロ以上の体重変動があった方、おしりから出血があった方などは大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を行います。

大腸カメラについて >

過敏性腸症候群によるおなら

この病気は腸の蠕動動運動(ぜんどううんどう)を変化させることが知られていますが、下痢や便秘として現れるだけでなく、その悪影響でおならが頻発する症状に悩まされることもあります。重症化するとおならの臭いが漏れることもあり、お仕事などの日々の生活に大きく支障をきたします。

しかしおならという症状故に恥ずかしさが先行して、このような症状があっても病院にかかるのも避けてしまう人も多くみられます。決して珍しい病気ではありませんので、恥ずかしさよりも健康と日常生活の充実を考えて、医師の診断を受けることをお勧めします。

日常できる予防

ストレスの軽減を心がけましょう

過敏性腸症候群は、日常生活の中でストレスを蓄積することによって起こるものが多く、現代社会を象徴する側面もあります。これを踏まえていかにストレスをためないように日々を過ごすかが重要です。

仕事や家庭生活の中でストレスは誰にでも発生しますから、趣味、娯楽を充実させる、入浴でリラックスする、適度に体を動かして発散するなどを意識的に行って、ストレスが蓄積し続けるのを防ぎましょう。

規則正しい生活を送りましょう

できるだけ決まった時間に起床するようにしましょう。夜勤などに従事する方でなければ、朝日を浴びることで心身ともにスッキリしますし、体内のリズムも整っていきます。

また、食事についても、1日3度しっかり取るようにして、なるべく時間の規則性を持って、バランスを考慮したものを摂取することを推奨します。

さらに睡眠を十分にとることも重要です。例えば自分の身体に合った枕を選ぶ、就寝前の飲食を避けるなどして睡眠の質を上げることにもこだわってみましょう。過度のアルコール摂取は眠りを浅くする効果があるので避けた方が無難です。

病気への対処方法

腸にやさしい食生活を心がけましょう。

お腹がゆるいタイプの人は、あまり冷たい食べ物や飲み物を取ることは避けた方が良いでしょう。牛乳などの乳製品、高脂肪の食品もできるだけ控えましょう。便秘を起こしやすい人は、ゴボウ、キャベツ、バナナ、納豆などの繊維質が多い食材の摂取を心がけ、薬に頼ることなく、できるだけ自然なお通じが得られるような食事を取りましょう。

病院に行き診察を受けましょう

腹痛とともに激しい下痢が続くとき、便秘が続いて苦しいというとき、その症状の裏に腸の疾患が潜んでいる可能性があります。これを考慮して、できるだけ早い段階で病院に行って診断してもらいましょう。信頼できる主治医、あるいは消化器科、胃腸科に相談されることをお勧めします。

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【大腸内視鏡検査】12:30-16:00

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※緊急の場合は、火曜・金曜でも大腸内視鏡検査を行います。
※土曜日午前:NTT東日本関東病院の内視鏡部長 大圃先生のグループによる大腸内視鏡検査を行っております。
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■土曜午後は、大腸肛門病専門医の代診となります