吐き気・嘔吐がどうして起こる 原因と考えられる病気

吐き気とは

「吐き気」は悪心(おしん)とも言います。胸のむかつき、嘔吐しそうな不快感のことです。原因としては消化器系の不具合、脳神経や目・耳、心血管などの疾患が考えられます。命に関わる重篤な疾患の可能性もありますので、油断はできません。

考えられる原因

暴飲暴食

食べ過ぎや飲みすぎで胃に負荷をかけると、胃の粘膜に炎症が発生し、胸やけ・胃の痛み・吐き気などの症状があらわれます。アルコールの過度な摂取は、アセトアルデヒド(肝臓でアルコールを分解する際に発生する有害な物質)の解毒を困難にし、吐き気や嘔吐に繋がります。

ストレス

脳には吐き気や嘔吐の指令を出す機能がありますが、自律神経からの信号でも吐き気はおこります。ストレスは自律神経の機能を乱し、吐き気として現れることもあります。

乗り物酔い

乗り物酔いも吐き気を伴います。乗り物に乗ると、揺れやカーブでの遠心力、加減速などの変化を内耳が検知して脳に伝達します。しかし人によってこれを異常な刺激と感じてしまい、自律神経に悪影響を与え、吐き気・冷や汗・めまい・頭痛などを起こします。

食中毒

腐敗した食べ物や毒性があるものを口にすると、激しく胃が痛んだり嘔吐したりすることがあります。食用に向かないキノコを食べたり、海外で生水を飲んだりすることでも起こります。フグの毒、牡蠣やシジミなどの魚貝類に付着しているノロウイルス、生肉に生息する病原性大腸菌(O157)による食中毒もしばしばみられます。

妊娠

つわりによる嘔吐は、妊娠期間の初期に見られます。特に朝、空腹時に感じることが多く、強烈な吐き気があるのに、吐くものが少ない辛い状態になります。妊婦の58割は体験する状態ですが、68週間が過ぎるとほぼ治まります。ホルモンのバランスが変化したり、心理的なことが原因だと言われています。

悪臭・煙・喫煙

腐敗臭やカビ臭さ、排気ガスなどの不快な臭いで嗅覚が刺激された時も吐き気をもよおすことがあります。過度な喫煙でもニコチンなどの有害物質によって吐き気を起こすこともあります。

薬の副作用

幾つかの薬は副作用として吐き気を伴います。抗がん剤、モルヒネなどの医療用麻薬、ジキタリス製剤(心不全の薬)、テオフィリン薬(気管支拡張薬)、造血剤(貧血の薬)などが有名です。

疾患による吐き気

症状の一つとして吐き気がある疾患には、急性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、虫垂炎、腸閉そく、肝炎、膵炎、胆石症、腹膜炎などが知られています。他にもメニエール病、突発性難聴、脳卒中、心筋梗塞、緑内障などもあります。また、更年期障害、ストレス性の自律神経失調症、妊娠初期、風邪、インフルエンザなども吐き気をもよおします。

吐き気を伴うことで考えられる疾患

急性胃炎

暴飲暴食やストレス、ウイルスやピロリ菌への感染、食中毒、アレルギーでも吐き気は起こります。みぞおちの痛み、胃痛、下痢、嘔吐、吐血、下血を伴うこともあります。安静にしていれば数日で治まることもありますが、一般の方には重篤な疾患との区別はつきませんので病院で診断を受けることをお勧めします。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

この原因はピロリ菌、非ステロイド性鎮痛剤、ストレスなどです。胃酸と消化酵素によって、粘膜が部分的にダメージを受けることで起こります。胃潰瘍は食事中から食事の後にみぞおちあたりが重く痛みます。十二指腸潰瘍は空腹時や早朝にしくしく痛みますが、食事を取ると緩和されます。どちらの病気も吐き気、胃もたれ、食欲不振が起こることが知られています。

腹膜炎

内臓を包む腹膜が炎症を起こした状態です。細菌への感染などによる急性虫垂炎、胃や十二指腸の潰瘍、胃がんなどで胃腸に穴が空いたこと、腸閉塞による組織の死滅や壊死などが原因です。腹痛、吐き気、高熱、嘔吐、呼吸障害などがみられます。生命に関わる場合もあるので適切な処置が必要です。

虫垂炎(盲腸炎)

虫垂と呼ばれる盲腸の先端部分に起きる炎症です。急激にみぞおちやへそが痛くなり、腹部の右下に移動していきます。吐き気、嘔吐、発熱を伴い重篤な腹膜炎を起こすこともあります。10代から30代に多く、暴飲暴食や過労がきっかけとなることがあります。

腸閉塞(レイウス)

腫瘍、腸の運動障害、ねじれからつまりが生じ、その先に内容物が移動できない状態です。ガスや便がたまり、腹痛、張り、吐き気、嘔吐がみられます。

胆石症、胆炎、膵炎

急性肝炎は肝炎ウイルスが引き起こします。発熱、黄疸、倦怠感、吐き気、嘔吐を伴います。胆石症は胆汁が固化して胆のうに石ができる病気です。膵炎と並んで腹痛、吐き気、嘔吐がみられます。膵炎はたんぱく質を分解する酵素が膵臓そのものを攻撃することで起こります。これらは脂質過多な食事やアルコールの過剰摂取によると言われています。

メニエール病

この病気は過労やストレスが原因で、めまい、片耳だけの耳鳴り、難聴の3つが同時に起きます。吐き気や嘔吐も伴います。進行すると耳鳴り、難聴が悪化します。

突発性難聴

ウイルス感染、内耳の血流障害を原因として、過労、ストレスを引き金におこります。片耳に耳鳴りと難聴が起こり、吐き気とめまいを覚えることも半数程度あります。発作は頻発しませんが、ひどい場合は耳が全く聞こえなくなることもあります。

自律神経失調症

過労、ストレスによる自律神経の乱れは心身の不調を呼びます。吐き気、倦怠感、頭痛、肩こり、多汗、手足の痺れ、動悸、めまい、不整脈、不眠などさまざまな症状がみられます。

くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍

眼圧上昇、視野狭窄、視力低下が起こり、失明もありえます。眼圧が急上昇する場合には頭痛、吐き気、目の激しい痛み、嘔吐があり、光源のまわりに虹がかかったように見えます。この発症から48時間を経過すると失明のリスクが上がります。

検査について

上記のような原因(環境・疾患)などで吐き気や嘔吐があった場合には検査を行い原因を特定していきます。まず最初に問診を行い、それから腹部の触診、必要に応じて超音波検査、胃カメラ(胃内視鏡検査)などを行います。

胃カメラについて >

日常生活でできる予防方法

暴飲暴食を避ける

食べ過ぎ、飲みすぎ、刺激物や脂質が多い食事を避けましょう。飲酒時も適量を守り、空腹時を避け、つまみなどを食べながらゆっくり飲むよう心がけましょう。

ストレスを避ける

ストレスは吐き気の原因にもなります。趣味や娯楽、休養を上手に取り、ストレスをため込まない生活を心がけましょう。

食べ物の鮮度、生水に注意

6~9月は湿度が高く、食あたりが増えます。食品の鮮度、まな板や包丁などの殺菌にも気を配りましょう。海外旅行に行く場合は飲み物に注意が必要です。生水、果汁飲料や氷も避けた方が良いでしょう。

対処方法

安静にする

吐き気がある時は衣服を緩め、横になって静養しましょう。めまいがある時は転倒にも注意しましょう。

専門医療機関を受診する

吐き気が続く時はまず病院に行き、診断を受けるようにしてください。気になる方は胃カメラなどの検査が受けられる医療機関を探してみると良いでしょう。

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