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肛門の臭いはデリケートな問題のため、相談できず一人で悩んでしまうこともあるかもしれません。なるべく人に知られることなく対策できたら良いですよね。そんな悩みに答えられるように、この記事では臭いを発生させる原因と、それぞれの対策方法を紹介します。
肛門はトラブルが発生すると、臭いが出やすい場所です。トラブルが起こる原因は人によりさまざまです。代表的な原因を5つ解説します。
便の拭き残しは、誰もが1度や2度経験をしたことがあると思います。肛門はひだがあったり、毛が生えていたりするなど、便の拭き残しが起こりやすいです。便が肛門に残ってしまうと、臭いだけでなく、かぶれの原因になります。
下痢や便秘は、排便時の肛門への負担は大きくなります。下痢の場合は何度も肛門を拭くことになり、便秘の場合は便を出すためにいきんだりするからです。この行為は、肛門を傷つけるだけでなく、痔を引き起こす原因にもなります。
痔ができたあとも同じことを繰り返すと、患部を傷つけるため注意が必要です。痔の傷から出た粘液は菌が繁殖しやすく、臭いのもとになります。
汗も菌の繁殖によって臭いを発生させます。
汗が付着した皮膚は、時間の経過でアルカリ性に変化し、細菌が繁殖しやすくなります。
汗の臭いと便の拭き残しが混ざると、さらに強い臭いを発生させるため注意が必要です。
肛門括約筋が緩むと、臭いや便の漏れにつながり、臭いの原因となります。
肛門括約筋は加齢や出産、手術などで傷つくと、緩みが生じてしまうこともあります。
臭いのもととなる肛門の病気は、次のものがあげられます。
前項で解説した原因への対策方法を紹介します。
便の拭き残しを無くすのも大事ですが、強く拭きすぎないようにします。強くこすらず押さえるように拭きます。清潔にするのに温水洗浄便座は有効ですが、使いすぎると必要な皮脂まで落としてしまうため注意が必要です。
下痢を引き起こす主な原因は、ウイルスなどの感染による胃腸炎です。消化不良、食あたり、ストレスが原因の場合もあります。刺激の強い食品を避け、温かく消化の良いものを摂取しましょう。大きな病気が隠れている場合があるので、長く続くときは、医療機関を受診してください。
便秘の改善には、生活リズムを整えることが重要です。次の5つを行うことで腸が刺激され、排便習慣が整います。
上記で改善されない場合、大きな病気が隠れている場合もありますので、医療機関を受診してください。
こまめに汗を拭き取り、肛門を清潔に保ってください。下着を選ぶときは、通気性の良いものを選びましょう。
肛門括約筋には、意識して動かせる「外肛門括約筋」と無意識で動く「内肛門括約筋」の2つがあります。そのうち外肛門括約筋は、運動により鍛えることが可能です。加齢などで弱った筋肉は、運動や体操などで改善できます。
肛門の臭いの原因をまとめると、以下のとおりです。
それぞれの原因に合わせた対策方法も紹介しました。紹介した対策に効果がない場合や、症状が長く続く場合には、大きな病気が隠れている可能性があります。治療が必要な場合がありますので、医療機関を受診しましょう。
当院でも診察を受け付けていますので、気兼ねなくご相談ください。